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2007年7月 1日 (日)

アオムシを囲む人々

日付が変わろうとしている。それでもアオムシは頑張っている。わき腹からまたひとつ寄生蜂のマユを出した。そして体液が染み出している。おそらくこれが最後の寄生蜂のマユだろう。

長男の風歌は言った。「アオムシ、頑張ってる。だけど蝶にはもうなれない。」それ以上は語らない。慎重に言葉を選ぼうとして、そして結局選ばれた言葉はない。それが沈黙。

妻は金魚たちの世話をした後、アオムシのかごに目をやる。金魚たちはあの重い病気を乗り越えて、今日妻の判断で、やっと淡水に戻った。アオムシをしばらく眺めて、子供たちを連れて二階に上がっていった。

わたしの母が、深夜起きてきた。「アオムシ、きっと痛いんだと思う。どのくらい痛いんだろう。このまま生かせておくのがかわいそう。末期がんの人を見てきた。ただ痛いだけの状態がかわいそうな気がする。いっそのこと楽にしてあげたほうがいいんじゃないか、と思う」。そういい残して部屋に帰っていった。反論はできなかった。でも<命>って、痛いとか痛くないとか、展望があるとかないとか、そんなものの向こう側にあるような気もする。

明日からまた仕事頑張ろうと思う。

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