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2007年5月12日 (土)

「もえぎ」の商魂と団結力

10日という日は、障害者自立支援法に基づく就労継続支援事業等においては、障害福祉サービス費請求業務の締切日である。就労継続支援事業B型に4月から移行した「もえぎ」にとっては初の請求書類等の提出日であり、その書類の確認のため、私は「もえぎ」に赴いた。

事務所と「福祉ショップ&リサイクルショップもえぎ」は、同じ建物の1階だが、入り口が違う。事務所の用事を済ませたあと、私はその店に立ち寄った。毎日地域の方々からのご提供の品が入り、中にはあっと驚く掘り出し物もある。

その日、私が「もえぎ」で目にしたものは古本の山。しかもその内容がすごい!哲学・科学の古典がずらり!田辺元(戦前の哲学者西田幾多郎の元弟子)の全集、戸坂潤の科学論、ヘーゲルやカント、キルケゴールの古典、アインシュタインの相対性理論とその関係著作…。思わず目を見開いて本を眺めていると、「もえぎ」の店員&職員が「これ、BOOK OFFとかに持っていけば売れますかねぇ」と言ってくる。

私は思った。(これらの本の価値が分かってないな。こういう専門書を扱う古本屋でないと、これらの価値は分からないのに…。よし、私が買い叩いてしまえ!)

「これ、一冊10円で売ってよ」

すると施設長さんが「みんな、どうする?」と、そこで手作り品の製作作業をしている障害を持つ仲間たちに聞く。5人の仲間たちがそこで作業をしていた。5人とも言葉はほとんどない。<Yes-No>の意思表示も苦手な仲間たちが「もえぎ」には多い。それなのに施設長さんはみんなに「どうする?」と聞いたのだ。「これは追い風かも」と思って、私も続けて「みんな~いいよね?」と猫なで声でみんなに尋ねる。

木工パズルのやすりがけをしていたユータ君がにっこり振り返り、両手で「×」のサインを私に送る。続けてトミコさんらもにっこりしながら首を横に振る。全員が「ダメ」のジェスチャー。それを見て施設長さんが「みんな、ダメだってサ!ちゃんとお金払ってくださいよ。」

この団結力は何だ?しかも私は「恐い人」で通っているはずなのに、私に媚を売る人が一人もいない。グループ内で5つあるお店のどこを行っても一人くらいはゴマをすって「いいですよ」と言ってくれるはずなのに、ここは誰一人として崩せない。

「分かった。車に戻ってお金を取ってくる。」

正規のお金を支払い私は店を後にした。

どう切り崩すかが次の課題だ。

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